カリオストロの城(しろ)と魔女(くろ)

「カリオストロの魔女」はBLZ氏(Twitter ID: @blz_bb)による、1979年に発表された劇場アニメ「カリオストロの城」の35年後を描いた二次創作漫画である。 PIXIV上で連載され、2014年から2018年の足掛け4年で完成を見た。現在も無料公開されているが、この度…

「スノーデン」について

僕は「スノーデン」を政治信条を訴える映画としてはほとんど観なかった。では何として観たかと言えば「ルービックキューブ」の映画として観た。 オリバー・ストーンのこの映画における目標は大きく3つあったと思う。 1.米国政府の欺瞞と、プライバシー侵害…

「予告犯」は何故素晴らしいのか。

素晴らしかった、予告犯。 大好きだ。俺はこの映画が本当に大好きだ。 「明日の予告を教えてやろう」という、文法的に怪しい日本語がキャッチーに響く予告編、生田斗真の大して迫力の無いわざとらしい犯行声明も、戸田恵梨香の警視庁エリートとは思えないヤ…

風立ちぬ、までの仮説

宮崎駿は千と千尋以降、二つ以上のコンセプトの相克という物語エンジンを捨てた。少なくとも、主人公側のコンセプトが圧勝するようになった。その結果、物語から説明とそれに伴う意味が抜け落ち、代わりに印象とディテールが異常に際立つようになった。 ナウ…

るろうに剣心 伝説の最期篇

「るろうに剣心 伝説の最期篇」を観ました。まず、結果から加点方式の採点で思い切りバラすと、大体以下の通りです。ドラマ 2点音楽 -30点バトル 250点=合計222点(以下バトル内訳)バトル全般 50点二重の極み 0点秘剣・焔霊 20点紅蓮腕 30点天翔龍閃 150…

地獄でなぜ悪い

園子温の「地獄でなぜ悪い」を観ました。ちょっと走り書きで感想を書きます。 ずいぶん久しぶりに頭からしっぽまで彼の映画を楽しんだ。「恋の罪」は楽しいポイントをほとんど一個も見つけられなかったし、「ヒミズ」は過剰に無駄な破滅の傾向に疲れてしまっ…

エヴァンゲリオン:Q

エヴァQ観ました。感想短めに。短めに、というか正直に言うと一言、やっちまったな、だけで終わりなのですが。冒頭15分の戦闘アンド各キャラ再登場は非常に熱かった。特に葛城ミサト艦長。三石琴乃の声が映える響く。ブンダーだかベンダーだか忘れましたが…

ダークナイト・ライジング

ネタばれ全開です。映画をご覧になっていない方はお読みにならないでください。 前作「ダークナイト」から8年後。「光の騎士」ハービーデント殺しの罪を背負い、人々の前から姿を消したバットマン=ブルース・ウェインは、自宅で誰と会うこともない隠遁生活…

ツリー・オブ・ライフ

例によってネタばれなので、観ていない方は読まないでください。僕はこれは、是非観た方が良い映画だと思います。 映画開始、冒頭10分で遠くの席からからいびきが聞こえてきた。ひどいと思うけど、気持は分かる。しかしこれは集中力振り絞って観ないともっ…

星を追う子ども

観てきました。以下、完全にネタばれなので観てない方は読まないでください。「秒速5センチ」以来何年ぶりかしら? そう言えばあれを観に行ったのも公開初日だった。僕、この人のファンなのです。中二病をこじらせたというより、もはやランクアップして魂の…